世界の行方 2016 10 22

 アメリカ大統領選挙は、現時点では、
ヒラリー・クリントン候補が優勢と伝えられていますので、
クリントン候補が大統領になった場合の想定を考えましょう。
 ポイントは、クリントン候補がロシアを敵視していることです。
もちろん、大統領に就任したら、考え方を変えるかもしれませんが、
クリントン政権がロシアを敵視すると、どうなるか。
それを考えてみましょう。
 これについては、2016年6月11日に書きましたが、
ロシアを中国側に追いやることになります。
そうなると、「ロシア・中国連合」対「アメリカ」という図式になります。
 これでは、外交的には、アメリカは劣勢です。
もちろん、「ロシア・中国連合」になっても、
軍事的には、アメリカは優位にあります。
 つまり、ロシアを敵視するということは、
外交よりも軍事力を優先することを意味します。
 軍事よりも外交を優先させるならば、
「ロシア・中国連合」とならないように、
ロシアに対しては友好的か融和的である必要があります。
 もちろん、別の外交もあります。
たとえ、ロシアを敵視しても、
アメリカが中国と手を組めば、
「ロシア」対「アメリカ・中国連合」となりますので、
これも、外交戦術のひとつと言えるでしょう。
 しかし、このような展開になると、
日本は、苦しいものとなります。
日本は、「経済優先で安全保障はアメリカに依存する」という状態だからです。
 日本の軍事予算は、GDP比で1%と言われますが、
世界平均は、GDP比で2%前後です。
日本以外で、GDP比で1%という国は、中小の国となります。
 日本は、自立すべきです。
少なくとも「自分の国は自分で守る」という体制にすべきです。
 多くの人は、「日本には、自衛隊があるではないか」と思うでしょうが、
日本の自衛隊は、戦後、米軍の補完勢力として整備されてきました。
 補完性としては優れたものがありますが、
軍隊として求められる自己完結性からみると、疑問があります。

第一次世界大戦 2016 5 15

 多くの人が、世界大戦といえば、
第二次世界大戦を連想するでしょう。
 しかしながら、本当に注意すべきで、
研究すべき世界大戦は、第一次世界大戦です。
 あの当時、誰もが、
戦争など、ましてや世界大戦など、やりたくなかったのです。
 しかしながら、いつの間にか、
戦火が拡大して、第一次世界大戦になってしまったのです。
 そういうわけで、研究し、防がなければならないのは、
第一次世界大戦のような戦争です。
 この世界大戦は、1914年6月、
オーストリア=ハンガリー帝国の皇位継承者が、
サラエボで銃撃されるという「サラエボ事件」を契機に始まったのです。

書名 第三次世界大戦
著者 大石 英司  中央公論新社

 この本のストーリーは、以下の通りです。
 ロサンゼルスで、ある事件が白昼に起こる。
祖国中国で巨額の横領を働いた男に、
中国特殊部隊「ドラゴン・スカル」が接触した。
 彼らはアメリカへ逃げた人物の奪還を任務としていたが、
この時に出た予想外の犠牲者が、ホワイトハウスに激震を与える。
IT長者で、大統領の最大支援者の妻子が巻き添えになってしまったからだ。
 謝罪を求めるアメリカに対し、
中国も「人民の金を不正に使い込んだ男を、
アメリカは情報提供と引き替えにずっと匿っていた」と不快感を示す。
そして、この小さな事件が、後に日本を、世界をも巻き込む大戦の始まりとなっていった。

第三次世界大戦 2016 6 11

 近未来小説の「第三次世界大戦」では、
中国に対して融和的なアメリカ初の女性大統領が、
「第三次世界大戦」の原因のひとつを作り出してしまったという設定です。
 中国の特殊機関がアメリカ国内で活動することを黙認したことが、
不幸な未来を作り出してしまったのです。
 こうした未来を外交によって防ぐことができます。
それは、ロシアを仲間に入れることです。
つまり、「G7」ではなく、「G8」にすることです。
最悪の外交は、ロシアを中国の陣営に追いやってしまうことです。
 しかしながら、世界の外交を眺めると、
「最悪の外交」を選択しているように見えます。
つまり、「第三次世界大戦」という未来を選択しているように見えるのです。
 世界の政治家の多くが、
ロシアに対してはライオンのごとく吠えるのに、
中国に対しては「借りてきた猫」のようにおとなしいのです。
これが、「第三次世界大戦」の原因を作っているのです。








































































































スマートフォンのトップページへ